(株)ウインターハルター・ジャパン
大型洗浄機(ラック・フライトコンベアタイプ)
◎製品概要
アンダーカウンタータイプ等の小型洗浄機のイメージが強いですが、それは昔の話・・・
現在のラックコンベアタイプ・フライトコンベアタイプ洗浄機(STR・MTR・MTF)の品質・耐久性・洗い上がり・コスト削減についてはすばらしいものがあります
◎ラックコンベアタイプ : STR・MTRシリーズ
アンダーカウンタータイプ・ドア型洗浄機でも使用する500mm角のラックをコンベアでに流すことで連続的に洗浄処理が行える洗浄機です
コンベアタイプは洗浄タンクが増加することで処理能力をUPさせますが、洗浄タンクが1つのものがSTR(シングルタンクラックコンベア)、2つ以上の場合にはMTR(マルチタンクラックコンベア)シリーズとなります

◎フライトコンベアタイプ : MTFシリーズ
フライトコンベアタイプはラックを使用せずに直接食器類を爪があるコンベアに立てかけて連続的に、大量に洗浄処理が行える洗浄機です
ラックコンベアタイプ同様に洗浄タンクが増加することで処理能力をUPさせますが、大規模施設を対象としていることもあり、洗浄タンクは2つ以上からのラインナップとなり、MTF(マルチタンクフライトコンベア)シリーズとなります


◎ウインターハルター社のこだわり : ラックコンベア・フライトコンベアタイプ共通
1 : 洗浄結果・衛生面
洗浄機に求められる第一条件は当然ながら洗浄結果です
より少ない人手の手間を省くことができ且つ、高い洗浄結果を提供します
また、食器を洗浄する洗浄機を常に清潔に保つことも非常に大切です
最低限の手間で洗浄機を手入れできる構造にし、庫内の衛生性を常に高く保つことが可能です
1-1 : ハイプレッシャーノズル
洗浄ノズルは、強い洗浄水が洗浄物にバランス良く且つ、均一に当たるように設計されています
細かな形状を成型樹脂製ノズルを採用することで、より高度な設計を実現可能としました
洗浄機に本来期待される高い洗浄力により、前洗い作業(手洗い作業)を極力低減し、工程数を削減することが可能です
1-2 : 高い乾燥能力(STRタイプ以外)
すすぎ水は、水温レベルセンサーで常に管理します
3段階の温度にて洗浄物をすすぎます
※65℃⇒70℃⇒85℃
最後のすすぎ水を85℃を常に維持し続けることにより、衛生面の向上だけでなく、乾燥効果を高めることが可能です
※さらに、乾燥ゾーンを追加することが可能です


1-3 : 深絞り洗浄タンクの採用
汚れの付着を少なくするため、凹凸を最大限に少なくした洗浄タンクを採用
タンク内の衛生を保つだけでなく、清掃性も高い構造になっています
1-4 : メディアマットサイクル
同社製品全シリーズ共通の「メディアマットサイクロ」は、汚れていく洗浄水から細かいごみを少しずつ取り除き、洗浄水をできるだけきれいな状態に保ち、洗浄結果及び、衛生面の向上を実現します


1-5 : 衛生的な背面パネル
汚れの付着を少なくするため、凹凸を最大限に少なくした庫内背面パネルを採用
庫内の衛生を保つだけでなく、清掃性も高い構造です
1-6 : 180°開口ドア
容易に庫内を確認でき、清掃性の効率UPにつながるだけでなく、従来の洗浄機の構造と比べ清掃性が格段にUPし、汚れの付着が少ない構造になっています


1-7 : 内部クリーニングシステム(STRタイプ以外)
庫内天井に内部洗浄用のノズルを取り付けることにより、天井の清掃を補助します
※セルフクリーニングシステムにて自動洗浄開始
1-8 : 簡単に取り外し可能な洗浄アーム
洗浄アームは簡単に取り外すことが可能であり、清掃が容易です
清掃時間の短縮にもなります


2 : あらゆるランニングコスト削減
既に洗浄機を所有されている場合、その稼働中の洗浄機がどの程度の水や電気といった資源エネルギーを使用しているかご存知ですか?
10年以上使用してる洗浄機の多くは、1時間当たり1トン前後の水を消費しています
つまりは、多くの水光熱費をランニングコストとして負担しなければならないということを意味します
そんな洗浄機を使用していると年間500万円前後の水光熱費をロスしている可能性があります

洗浄機ランニングコストの内訳
洗浄機のランニングコストの80%以上が水を加熱する熱エネルギーコストと洗剤コストです
この2つのコストは水の使用量に大きく左右されるため、水の使用量削減が総コスト削減に直結します
したがって、すすぎ水量削減こそが、水の使用量削減と総コスト削減を実現するといえるのです
以下、同社技術によるランニングコスト削減へのこだわりです
2-1-1 : すすぎ水量削減
すすぎ水はランニングコストの直結する重要なポイントです
だからといって、単にすすぎ水を少なくして洗浄機に求められる本来の機能である洗浄結果を犠牲にすることもできません
そのための解決法として、同社製品は上記1ー2の通り、すすぎ水は3つのステップ(トリプルリンス)を踏みます
ファーストリンス
洗浄ポンプと同等の能力によりすすぎタンク(70L・65℃)の循環水を利用し、よりコストを抑え一気にすすぎを行います
セカンドリンス
70℃の新鮮水を使用し、専用ポンプにてすすぎを行います
ファイナルリンス
85℃の新鮮水を使用し、専用ポンプにてすすぎを行いうことで、最高のすすぎ結果を実現します
※すすぎポンプはすすぎ水を細かくコントロールします
※STRタイプは小型のため、ファイナルリンスのみ
2ー1ー2 : 独自のすすぎノズル
すすぎ水は、粒上で洗浄物に噴きかけることで効果を発揮します
扇型状に噴射できるノズル形状にすることにより、少ない噴射口から少ない水量で高い仕上がりを実現します
また、すすぎ水を扇上にすることにより、すすぎ水が当たる面積を大きく且つ、効率化を図っています
2-1-3 : オートスタート・ストップ機能
同社MTR・MTFシリーズはラック及び、洗浄物が庫内に無くなった際、自動的に止まる構造になっています
前洗浄・本洗浄・すすぎそれぞれのゾーンが独立して稼働する構造になっており
それぞれのゾーン毎にラックや洗浄物があることを感知し、稼働します
つまりは・・・
ラックや洗浄物が無い時に無駄に動かない構造のため、水・電気・熱源等のランニングコストを抑えることが可能です


2-2 : 洗剤セービングシステム(オプション)
洗浄中に消費されるすすぎ水は、洗浄タンクの洗剤濃度を下げてしまいます
それを極力避けるための方法として洗剤セービングシステムをオプションにて設定することが可能です
機能としては、すすぎゾーンから洗剤を使用しない前洗浄ゾーンへ直接水を移動させることにより、洗浄タンクの洗剤濃度の低下を抑えることを可能とします
2-3 : 排熱回収装置:ヒートリカバリー(オプション)
庫内の発生蒸気を回収し、排熱回収装置にて給水を給湯へと温度上昇させるエネルギーとして再利用します
一般的には大量の給湯設備が必要となりますが、給水設備のみで機器設置が可能となり、環境負荷も減らすことが可能です
※排熱回収装置についてはこちらを参照下さい
(排水での熱回収以外の基本原理は同じです)

◎ランニングコスト比較
旧型の洗浄機がいかにランニングコストがかかっているか?
ラックコンベアシリーズ(3タンク)について、同社製品へ入替えた場合の水道料金比較シュミレーションを記載します
試算条件
上水道料金(㎥/円) : ¥415 下水道料金(㎥/円) : ¥345
稼働日数・時間 : 360日・5時間/日
Model |
タンク容量 (L) |
すすぎ水 消費量(L) |
使用水量 (L/5時間) |
水道ランニングコスト(円) | ||
日 | 月 | 年 | ||||
最新型 | 155 | 260 | 1,455 | 1,106 | 33,180 | 398,160 |
旧型 A社 |
190 | 1,080 | 5,590 | 4,249 | 127,475 | 1,529,700 |
-3,143 | -94,295 | -1,131,540 | ||||
旧型 B社 |
220 | 1,200 | 6,220 | 4,727 | 141,810 | 1,701,720 |
-3,621 | -108,630 | -1,303,560 |
結論
同条件においては大幅な削減効果が見込めます
光熱費は地域諸条件により大幅に効果が変わってきますが、各案件に合わせたシュミレーションが可能です
※上下水道だけでなく、電気等の熱源についての比較も可能です
◎豊富なオプション
○前洗浄・乾燥ゾーン他、Energyタイプ等の選択が可能であり、様々なニーズに対応可能
○90°・180°ターンテーブル・ローラータイプクリーンテーブル・引き込み装置等、様々なレイアウトに対応可能
※下記レイアウトサンプル参照下さい
○ラックコンベアタイプについては用途に応じたラック及び、搬送・収納システムを提案・選択可能
(fries rack system : フリースラックシステム)




※fries rack system : フリースラックシステムのカタログは下記よりダウンロードが可能です(英語版)
◎様々な洗浄レイアウト
ラックコンベアタイプメイン : 各種コンビネーション含
下記よりダウンロードが可能です
フライトコンベアタイプメイン : 各種コンビネーション含
下記よりダウンロードが可能です
◎万全なサポート : ワンストップサービス
洗浄機の使命は「仕上がりを実現する」ことです
洗浄機が優れているだけではこれを実現することはできません
機械・洗剤やリンス剤・水処理装置そして、細かな調整や修理等、すべての要素が十分に組み合わさり初めて「最高の仕上がり」を実現することができます
しかしながら、日本では一般的に洗浄機・洗剤の供給会社は異なるために、仕上がり不十分な場合にどちらに改善の余地があるかを追求するのに時間がかかってしまうことが多々あります
それら従来の問題点をスムーズに解決・トータルサポートを可能とするのがウインターハルター社です
※当然ながら、別会社の洗剤も対応します


◎カタログ
シングルタンク ラックコンベアタイプ(STR155)
プレビュー
シングルタンク ラックコンベアタイプ(STR155 Energy)
プレビュー
下記よりダウンロードが可能です
マルチタンク ラックコンベアタイプ・フライトコンベアタイプ(MTR・MTF)
プレビュー
下記よりダウンロードが可能です
◎KITCHEN DATABANKセレクトポイント
一般店舗では導入のケースが少ないといえる大型の洗浄機ですが、ホテル・社員食堂・病院等の大型施設では調理エリアと同じくらいの重要度があります
何千枚のプレート・何千個のグラス等を洗うのですから、相当量の水道光熱費を使用することは間違いありません
したがって、この水道光熱費をいかに抑えながら効率良い洗浄作業及び、理想的な仕上を実現できる洗浄機が求められます
水道光熱費については、単に洗浄機だけについてだけでなく、洗浄機に投入する前洗浄(人手による)についても考慮し、トータルで検討する必要があります
特に、日本での慣習は洗浄機に投入する前にほぼ汚れを落としてしまう・・・といったことがありますが、これを続けている以上は洗浄機を入替えても水道光熱費の落ちは不十分といえます
洗浄機を入替えるということであれば、あわせて前洗浄についても再検討する必要があると強くいえます
では、どうすればいいか・・・
ずばり、「こびりつきがはげしいご飯茶碗等以外はゴミだけ落として洗浄機に投入する」
これだけです
※ライス等がついた椀類は浸漬させる必要があります(これは日本の食文化のため致し方ありません)
ただし、この洗浄工程を実現させるにはそれ相応の性能をもった洗浄機が必要です
それが、同社ラックコンベア・フライトコンベアタイプ洗浄機といえます
多少の食文化の違いはあれど、人件費・光熱費が高いヨーロッパでは人手による前洗浄はほとんど行っていません
※洗浄機投入前のシンクがダストシュートになっている等、シンクがないところもあります
洗浄機を導入するのですから、いかに人手をかけずに合理化するか・・・こういった考えが一般的です
このため、ヨーロッパにおける洗浄機のスペックは人手による洗浄をしない代わりに、洗浄タンクをひとつ増やす(同規模施設での日本における一般的なスペックと比べ)、コンベアスピードを調整する等の工夫が見られます
※ドイツでは食器が何秒間水に触れておかなければいけないか(この時間をコンタクトタイムといいます)といったコンベアスピードの規定があり、かなり遅めの設定にもなっています
また、大型洗浄機では当然ながら多くの水道光熱費を使うことになるわけですが、上記Energyタイプを選択することで給湯設備が不要となるわけですので、これは非常に大きなランニングコスト削減ポイントといえます
ホテル等ではボイラー室からのセントラル給湯があるために、多くの湯を供給することも可能ではありますが、当然ながら重油等により蒸気を発生させ、水から湯へと変換しているわけですので、直接的には見えないかもしれませんが、施設全体では大きなエネルギーコスト削減を可能とします
特にオフィスビル内における社員食堂施設等では、局所的に給湯設備を準備することになりますが、熱源が電気のみといった制限も多く、仮に給湯接続とする場合には必要となる電気瞬間湯沸器の電気容量は莫大なものとなり、電気設備への負担が非常になってしまいます
したがって、このようなケースにおけるEnergyタイプは非常に大きなメリットがあるといえます
加えて、洗浄工程を終了した食器類を極力拭き上げる作業をなくすためには乾燥ゾーンを設け、出口コンベアを長くとることがベストな選択といえます
※ドイツにおける規定ではすすぎ後、2分で乾燥することが規定されています(乾燥ゾーンがない場合)
※乾燥が不十分な場合には、皿類を重ねた時に糸ジリ跡がつくため、使用前にさらに拭く作業が発生します
さて、ラックコンベアタイプとフライトコンベアタイプについて、どちらにすればいいか・・・
基本的にフライトコンベアタイプはより大型施設でより多くの洗浄物がある場合に適しています
ラックコンベアタイプはドア型等の洗浄機同様に洗浄ラックにいれてから洗浄機に投入することになりますので、そのラッキング作業(ラックに並べる作業)が必要となります
※食器形状に合わせて、洗浄ラックを変更することでより効率的に洗浄作業を行うことができます
したがって、様々な種類の食器類がある大型レストランではラックコンベアタイプが最適な洗浄機といえます
レストランでいうなれば、150席~200席では1タンク(同社STR155)、200席以上になれば2タンク(MTR2-210MM)が適しています
※タンク数表記については洗浄タンクの数を示しています
※ただし、厳密にいうとMTR2-210MMは1タンク+前すすぎタンクとなりますが、同社では2タンクというカテゴリーとしています
当然150席でも汚れがひどい洗浄物が多い場合や、人手による前洗浄を極力減らすために2タンクを導入することもありますし、グラス類は別途アンダーカウンタータイプで洗浄することも多いです
フライトコンベアタイプは大型宴会場をもつホテルや、大型病院で活躍します
レストラン等に比べると食器類の種類が少ないですが、同じ種類の食器を大量に洗う場合に最適です
また、大きなパーティプレートやチューフィング類も洗浄することができます
特にホテル等では、グラスも多くなるため、グラス洗浄専用として上記ラックコンベア洗浄機を合わせて導入することが一般的といえます
※フライトコンベアタイプではグラスを直接投入できないため、様々なグラスに対応可能なラックコンベアタイプが必要であり、さらにはすすぎ温度の違いや、水処理を行う必要があるために食器洗浄とは分ける必要があるためです
フライトコンベアタイプで多いのは、前洗浄+本洗浄+すすぎ+乾燥といった2タンク(前洗浄+本洗浄)タイプもしくは、本洗浄を2つ確保した3タンク仕様が最も多いタイプといえます
フライトコンベア洗浄機の仕様を決定する上で必要なことは、食器類の枚数想定と何時間で洗浄を終了させたいかです
例えば、ホテルの宴会場等の場合(披露宴等の正餐スタイル)には直径270mm(復数を単純化します)のプレートを1人あたり7枚使用すると想定(あとは、宴会場収容人数×回転数)し、洗浄スタッフの労働時間が8時間として洗浄機稼動時間を半分の4時間以内(残り半分は仕分・整理等の作業)として設定することで洗浄機の仕様が算出可能です
あとは、この仕様に対して洗浄スペースが確保できるかどうか・・・これを検討していくことになります
洗浄機の設定は数字の積上であり、もっとも数値化しやすい機器であるともいえます
その他、食器類を洗浄する機器ですので、洗浄機自体が清潔に維持できる構造であるべきであり、同社製品は洗浄機の中でも見本となる構造といえます
それは、扉を開いた瞬間に分かりますが、給水ノズル部分以外は余計な配管は庫内にはありません
この配管があるかないかで洗浄機の清潔維持度が決まるといっても過言ではなく、配管がある場合には清掃がしにくいその裏からピンクバクテリアが発生する等の現象となり、他の箇所にも影響することになるからです
また、上記にあるように内部クリーニングシステム(STR以外)もあるため、より清潔を保ちやすいシステムが構築されているといえます
設計ポイントとしてまとめると・・・
○施設・運営スタイルに合わせてラックコンベアタイプ・フライトコンベアタイプを決定
○想定規模に応じて、各種洗浄機仕様を決定
○前洗浄ゾーンや洗浄タンクをひとつ追加することで、人手による前洗浄を極力減らす
○Energyタイプとして、給水接続とする
○乾燥ゾーンを設け、出口コンベアを長くとる
当然、スペースに限りもありますので、Energyタイプ以外は実際に合わせた設定が必要です
洗浄精度にこだわる方、水道光熱費の削減(環境負荷低減)したい方には是非とも検討頂きたい一品です
◎参考写真
ラックコンベアタイプ
フライトコンベアタイプ
◎参考 : User's Voice
実際にご利用頂いているお客様からのご意見です
是非、参考になさって下さい
プレビュー
下記よりダウンロードが可能です