厨房機器デザインの統一性-2

今回はデザインの統一性の第二弾です。

 

前回お話しました通り、私は厨房全体の統一性・調和を重要視していますが、いろいろなメーカー製品を並べることについての対応策としては以下のことを心がけています。

1-背の高い機器については高さを揃えるようにしている

2-機器の脚部高さをを揃えるようにしている

3-機器の前脚前後位置を揃えるようにしている

1-背の高い機器について

冷蔵庫、製氷機、包丁まな板殺菌庫、戸棚等高さのある機器(その他、架台付のオーブン類等も)が該当しますが、これらが横並びとなる場合には脚部(アジャスト)高さの微調整及び、脚部で調整できない場合(特に殺菌庫)については機器上部に収納戸棚を設置するようにしています。また、作業面の高さと隣接する戸棚の中仕切部の高さの他、吊戸棚下端と戸棚上端のラインを合わせるようにしています。

こうすることで凸凹感がなくなり、すっきりとして印象になります。

※以下の写真を参照下さい



2-機器脚部高さ

これは1の背の高い機器に加えてコールドテーブル・台下戸棚等が対象となりますが、コールドテーブル等の脚部高さ調整が難しい(作業面高さが基準となる)機械物の脚部高さに合わせて、横並びとなる台下戸棚等の製作を行うということです。このことは該当する厨房機器ラインを見た限りでは下のこともありなかなか見えにくいところではありますが、オープンキッチンやカフェのバックカウンター等、離れた位置から見る場合の対応策といえます。また、注意を要する点としては冷蔵庫といえます。というのも、同じメーカーで背の高い縦型冷蔵庫とコールドテーブルを横並びにしても脚部高さが合わないためです。※この点は、メーカーサイドにて再考頂きたいところです

1・2を踏まえ、上部高さを合わせると機械物同士が並ぶときには脚部高さが合わなくなってくることも多々ありますが、この場合には上部高さを揃えることを優先しています。理由としては、目線に触れやすいためです。

※デザインの話とは異なりますが、清掃性を考えると最低150mmの脚部高さは確保したいところです

→200mm確保できれば、非常にスムーズに清掃が可能です

※以下の写真を参照下さい(いづれも脚部高さ200mm→作業面高さ900mm)


3-機器前脚前後位置

これは上記2のプラスアルファでして、オープンキッチンやカフェのバックカウンター等、離れた位置から見る場合の対応策と共に、床清掃を行う時にもふと気づくことになる点です。正直、2までは考慮することはあっても、脚部の前後位置まで気にされる設計者はなかなかいらっしゃらないかもしれませんが、このことはあるお客様(特に調理に従事されている方でもないオーナー)から、「なんか、脚の位置がばらばらだね~」と、引き渡し時に指摘された経験からです。

ただ、ここを気を付けることで想像以上にすきっとした仕上がりとなります。

※台下戸棚類だけでなく、シンク・作業台等のパイプ脚にもいえることです

→台下戸棚類とパイプ脚の製品の位置を合わせることは難しい場合がほとんどですが、脚部の種類が異なるため実際にはそれほど気になることはありません

ここでも冷蔵庫については気を付ける必要があります。それは、上記同様に同じメーカーで背の高い縦型冷蔵庫とコールドテーブルを横並びにしても脚部位置が合わないためです。これは機器の奥行自体が50mm違う(縦型タイプはコールドテーブル+50mm)ことも起因していまして、改造すれば無理やり合わせることは出来るのですがコストが関係してきますので、あきらめざるを得ないポイントといえます。

※この点も、メーカーサイドにて再考頂きたいところです

※以下の写真を参照下さい


厨房設計において、格好いい厨房だなと一般の人に感じてもらうことはなかなか難しいことであります。その理由は厨房が格好いい悪いの対象にあまりならないことと、素材のほとんどがステンレスで占めているからといえます。そのこともあり、私は何も違和感を感じない仕上がりとなることをを心がけています。普通に考えるとこのコメントには・・と思われるかもしれません。

このことは、ただ厨房機器を並べただけでは統一感がなく、違和感が第一印象として残ることになりますが、上記ポイントをおさえれば格好いいとはいかないまでも、違和感も生まれずすっきりした印象を残すよう心がけているという意味です。やはり、完成した厨房をお客様に見て頂く瞬間の第一印象は非常に重要です。

 

何も思われなくとも、悪い印象を残さない設計・・・

これが厨房設計のポイントです。

 

P.S.メーカーさんには自社製品を並べて、見比べて頂ければと思います(展示会等の機会等でも)

次回は、格好いい厨房に仕上げるポイントをお話したいと思います。