10.料理・食器保温機器

☆製品概要
料理を提供する前に食器を保温する及び、加熱調理した料理を一時的に保温スタンバイするための機器である
したがって、ディッシュアップテーブルと呼ばれるサービスサイドへの受け渡しテーブル下部をディッシュウォーマーとすることが主流であり、片面だけでなく両面からアクセス可能なパススルータイプも多い
引き戸タイプが多いが、パーティ用の大皿等に対応するために開き扉タイプとすることも可能である他、カップウォーマーとしても使用される引出タイプもある
熱源としては電気が主流であるが、ホテル等の大型施設では蒸気を使用することもある

☆製品概要
完成した料理を保温保管するための機器であり、湯煎による間接保温方式と、湯を介さず直接容器を加熱保温する乾式方式がある
湯煎による間接保温は小型の卓上タイプ・大型のテーブルタイプから選択可能であり、卓上タイプはレストランのディッシュアップテーブルで温菜・ソース類の保温に、テーブルタイプはカフェテリア等の提供ラインで料理保温に利用されている
湯煎の間接保温については焦げ付きがないため品質的には安定するが、湯の蒸発により空炊きをしてしまう等、管理に注意が必要となる
一方の乾式タイプは小型卓上タイプに限定されるが、味噌汁・スープ類の保温では焦げ付きなどの問題もないため、最近では主流となっている

☆製品概要
加熱調理後の料理を一時的に保温スタンバイしておくための機器である
利用シーンとしてはブッフェ料理の提供前スタンバイ、給食施設・社員食堂等の提供前一時保温が主といえる
ただ、以前の社員食堂等では大量に事前調理を行い、温蔵庫で保温スタンバイすることが多かったが、最近では保温することによる品質低下等を避けるために、導入台数は半減しているものと思われる
以前の保温全盛期においては、保温による料理が乾燥するということを避けるために、加湿制御を行う湿温蔵庫が上級機種として開発され、多く導入された経緯があるが、上記同様に少なくなっているといえる

☆製品概要
料理を盛付している間に冷めないように、完成した料理をサービススタッフが取りに来るまでの間に少しでも温度維持をするため、ブッフェ等において料理を保温維持するために利用される機器である
大きく分けて2種類となり、箱型とペンダントタイプがある
箱型については意匠的なこともあり、厨房内のディッシュアップカウンター上部に取り付けられることが多く、赤外線ヒーターによって保温することとなる(料理との離隔距離は350~450mmまで)
通常では日本に輸入されていないが、料理との離隔距離が550~650mm程度まで保温可能となるセラミックヒーターを採用したモデルがあり、電気容量はUPしてしまうものの、シェフとサービススタッフとのコミュニケーションを円滑にするためには有効であるため、ホテル等では導入することもある
ペンダントタイプについてはディッシュアップテーブル・ブッフェライン等、厨房内・ダイニング共に利用される
こちらも料理との離隔距離は350~450mm程度である
ペンダントタイプでも天井高さに合わせて高さを固定するタイプと、利用用途に応じて高さを変更できるタイプがあり、利用シーンにより選択する必要がある
また、完全に天井に固定する方法と、ラインティングダクトに取り付ける方式があり、後者の場合には自由に位置を調整できるメリットがある
その他、シェード(カサの部分)等のデザインについても様々なタイプがあるため、インテリアとマッチングしたものを
選択したい

☆製品概要
主に完成した料理を保温・ディスプレイするために利用されるプレート状の保温機器である
卓上タイプとビルトインタイプに大別され、卓上タイプにはヒートランプとセットとなったものもある
当製品については揚げ物・ピザ等の保温に最適であるが、やはり下からの保温だけでは空気に触れる料理表面温度維持が難しいため、前述ヒートランプがセットが最も理にかなった製品といえる
また、底面がフラットな容器等に料理を盛り付け、ディスプレイしないと適切に保温がされないので注意が必要である
その他、ブッフェ等で利用されることが多い機器であるが、表面温度は80℃以上になるため、発生頻度は少ないものの、火傷等に注意する必要もあるため、利用シーンによっては検討が必要といえる

☆製品概要
上記温蔵庫のディスプレイタイプといえる製品であるが、日本では小型需要がほとんどといえる
コンビニ・サービスステーション等、フライ類や焼きそば、たこ焼き等の保温ディスプレイに卓上製品が活躍している
大型については外資系のスーパー・ホールセールストアではローストチキンの販売ディスプレイ等の利用方法で見かけるが、その他ではなかなか利用されるシーンは少ないように思われる