1.総合厨房

1-1.総合厨房メーカー

 

欧米ではみられない日本独特の企業形態であるが、厨房機器製造・営業・厨房内機器レイアウト設計・厨房機器施工という厨房機器に関する業務を総合的に行うということで総合厨房メーカーといわれている

 

欧米が全て良いというわけではないが、建築・内装同様に設計者と施工者が異なるのが一般的となっている点が日本と異なっている

※日本では建築・内装業界でも設計・施工という業態も多くあるが

 

したがって、総合厨房メーカーの大きな目標としてはできるだけ多くの自社製品を納入する・自社工場を稼働させることであり、それらの機器をうまく設置するために厨房機器レイアウト図面を作成することとなる

そのため、機器販売時の見積明細には設計費という項目はほとんどの場合にはなく、諸経費・機器販売利益の中に含まれることになり、設計費用が無料のように思われる現象となっている

 

総合厨房メーカーと相対するものとしては、各種単品メーカーであるといえ、冷蔵機器・加熱機器・洗浄機器等、専門分野に絞った製品作りを行っている企業となり、総合厨房メーカーでも製造していない製品がある場合、総合厨房メーカーでも製造していても顧客から指定があった場合には単品メーカー機器が採用されることとなる

 

上記、数は少ないが欧米と同様に日本における厨房設計会社により設計が行われる大型案件等の場合には、設計図書に対して数社による入札が行われる

この時には企業規模・施工能力からしても総合厨房メーカーによる参加となるが、この時には設計者に対して施工者(Fabricator)という立場となる

厨房設計会社は各社公平に応札が出来るという意味、良い製品の究極を目指すと単品メーカーに行きつくという意味から、ほとんど場合には総合厨房メーカーの機器類はスペックされることなく、総合厨房メーカーは板金製品等を製作し、各種製品を仕入、適切に施工するという業務となる

※予算問題により、機器によっては最終的に総合厨房メーカー製品に置き換えられるケースも多いのが現実

※総合厨房メーカーは、厨房設計会社作成図面を基に、施工するための図面を作成する

※欧米ではほぼ、このような形態によって厨房施工がなされているため、とりまとめを行う施工会社が各種機器を製造していることはない

 

つまり、

施工まで全て自社で行う総合厨房メーカーであるパターン、厨房設計会社の設計に基づいて施工会社とするパターンがあるわけだが、現在の日本においては大型案件を除けば圧倒的に総合厨房メーカーであるパターンが多いといえる

 

では、

圧倒的に多いパターンである総合厨房メーカーを選択する時の注意点としては、各社の得意分野を理解しておくことが重要といえる(各社納入事例も参考となる)

比較的小型の飲食店を得意とするのか、ホテル等の大型案件を得意とするのか、学校給食や官庁関係の案件を得意とするのか等、各社の得手不得手を理解し、今回の案件にマッチングしているのかを見極める必要がある

また、会社の本拠地・営業所・工場の所在地等も案件の立地によっては適切な会社であるかどうか確認する必要がある